初めてギターを手に取る方にとって、その構造や専門用語は、まるで別の言語のように難解に感じるかもしれません。しかし、基本的な知識を身につけることで、ギターへの理解は深まり、上達への道も開けてきます。
このページでは、ギターの各部位や名称、種類、さらにコードやアルペジオといった基本的な用語まで、初心者の方にわかりやすく解説していきます。ギターを始めたいと思っている方、基礎知識を学びたい方は、ぜひ参考にしてください。
ギターの各部位と主な名称
ギターは、ヘッド、ネック、ボディの3つの部分から構成されています。ヘッドにはペグ、ネックには指板、フレットなど、ボディにはピック・ガードなどがあります。これらの部品は、ギターを演奏するために不可欠です。各部位について詳しく解説していきます。
ヘッド
弦を固定するペグやナット、トラスロッドなどの重要なパーツが集中している部分です。弦を張ることでヘッドには常に強いテンションがかかっているため、強度のある材料が使われています。また、ヘッドのデザインはギターの外観を大きく左右するポイントでもあります。
ヘッドのデザインは、ブランドやモデルによって異なります。代表的なヘッドデザインとしては、ストラトキャスターのようなヘッドストックが左右に広がったデザインや、レスポールのようなヘッドストックが真っ直ぐなデザインなどがあります。ヘッドのデザインはギターのサウンドや演奏性に直接的な影響を与えるものではありませんが、ギターの個性を表現する重要な要素です。
ネック
ギターのネックは、弦が張られている長い木製などの棒です。指板、フレット、ペグ、ナットなどの重要なパーツが取り付けられています。ネックは、演奏性を左右する重要なパーツです。
ギターの演奏において、ネックは弦を押さえるための重要なパーツです。ネックの形状や材質は演奏性や音色に影響を与えます。一般的なネックの形状はCシェイプやVシェイプなどがあります。
また、ネックはギターの強度を保つために重要な役割を果たしています。そのため、ネックは頑丈な材料で作られています。
ボディ
ボディはギターの中心となる部分で、音の共鳴と増幅の役割を果たします。様々な材料で作られており、それぞれ異なる音色を生み出します。アコースティックギターのボディの形状は大きく分けて、以下の2種類があります。
- ラウンドショルダー: 伝統的なギターの形状で、丸みを帯びた曲線を描いています。
- カッタウェイ: ボディの上部が斜めにカットされており、高音域の演奏を容易にします。
エレキギターのボディ形状は、大きく分けてソリッドタイプとセミアコタイプがあります。
- ソリッドタイプ: 一枚の板から削り出されたもので、音が硬く、サスティンが長いのが特徴です。ストラトキャスターやテレキャスターなど、多くのエレキギターがこのタイプです。
- セミアコタイプ: 内部が空洞になっているタイプで、アコースティックギターのような豊かな鳴りが特徴です。ジャズギターやブルースギターなどによく使われます。
エレキギターのボディに使用される材質は、音色や重量に影響します。
- 木材: メイプル、アッシュ、アルダーなどが代表的です。それぞれ硬さや音色の特徴が異なります。
- その他: カーボンやアクリルなどの合成素材を使用することもあります。独特な音色や軽さが特徴です。
弦
ギターの弦は、その材質や太さによって、音色や演奏性に大きな違いをもたらします。代表的な弦の種類とその特徴を以下に示します。
スチール弦:
最も広く使用されている弦で、明るく力強い音色が特徴です。初心者にも扱いやすく、様々なジャンルの演奏に適しています。
ナイロン弦:
クラシックギターやフラメンコギターに使用される弦で、柔らかく温かみのある音色が特徴です。指への負担が少なく、繊細な演奏に向いています。
コーティング弦:
弦の表面に特殊なコーティングを施した弦で、錆びにくく、寿命が長いのが特徴です。音質はスチール弦に近いですが、やや柔らかく温かみのある音色になります。
ゲージ (太さ):
弦の太さは、音の太さや張力に影響します。一般的に、太い弦は音の太さが増しますが、張力が強くなるため、押弦するのが難しくなります。
ギターの種類や演奏スタイルに合わせて、自分に合った弦を選ぶことで、より快適な演奏を楽しむことができます。
ペグ
ペグは、ギターのヘッド部分に取り付けられている部品で、弦を巻きつけて張力を調整する役割を担っています。 通常、6本の弦それぞれに1つずつペグが設置されており、弦を回すことで弦の長さを調整し、音の高さを調節します。 ペグには様々な種類があり、一般的なものとしては、ギアペグとフリクションペグがあります。 ギアペグは、歯車機構を用いて弦の張力を調整するもので、微調整がしやすいのが特徴です。 一方、フリクションペグは、摩擦によって弦の張力を調整するもので、シンプルな構造でメンテナンスが容易です。 どちらのタイプも、ギターのチューニングには欠かせない重要な部品です。
ペグは、ギターのチューニングの安定性にも大きく影響します。 ペグの精度が悪いと、チューニングがすぐに狂ってしまうため、演奏に支障をきたす可能性があります。 特に、頻繁にチューニングを変更するような場合や、ライブ演奏時には、精度の高いペグを使用することが重要です。
指板
ギターの指板は、ネックの上面にある細長い木製の板で、フレットと呼ばれる金属の線によって区切られています。フレットは、音の高さを決めるために使用され、各フレットは半音ずつ音程が高くなります。指板には、ポジションマークと呼ばれる小さな目印が埋め込まれており、演奏者のために音程の目安となっています。
指板は、ギターを演奏する上で重要な役割を果たします。演奏者は、指で弦を押さえることで音程を変えることができ、指板上で指を移動させることでメロディーやコードを演奏することができます。また、指板は、ギターの弦の長さを決めるため、ギターの音色や演奏性にも影響を与えます。
指板は、ローズウッドやメイプルなど、さまざまな木材で作られています。木材によって、音色や見た目が異なるため、好みに合わせて選ぶことができます。
指板は、定期的にメンテナンスをする必要があります。汚れや汗などが付着すると、音色が悪くなったり、弾きにくくなったりする可能性があります。メンテナンスには、指板クリーナーやレモンオイルなどの専用用品を使用します。
フレット
ギターの指板には、弦を押さえる位置を示す金属製の細い棒が一定の間隔で埋め込まれています。この棒をフレットと呼び、音程を決める重要な役割を果たしています。ギターのフレット数は一般的に20~24フレット程度あり、1フレットが最も低音、24フレットが最も高音となります。フレットを押さえることで、弦の振動する長さが短くなり、音程が高くなります。
フレットは、ギターを初めて演奏する人にとって重要な役割を果たします。正確な音程で演奏するためには、正しい位置でフレットを押さえる必要があります。そのため、ギター初心者にとっては、フレットの位置を覚えることが重要となります。
フレットは主に以下の3つの役割を果たします。
- 音程を決める: フレットを押さえることで弦の振動する長さを調整し、音程を決定します。
- ポジションを示す: フレットは、指板上の位置を示す目印にもなります。
- コード演奏を容易にする: フレットを押さえることで、複数の弦を同時に押さえ、コードを演奏することができます。
フレットは、使用していくうちに摩耗してきます。摩耗したフレットは、音程が狂ったり、演奏しにくくなったりします。そのため、定期的にフレットのメンテナンスを行う必要があります。フレットのメンテナンスには、フレットすり合わせやフレット交換などがあります。
アコースティックギターの種類

アコースティックギターには、大きく分けて3つの種類があります。それぞれのギターには、音色や演奏スタイルに特徴があります。自分の好みや目的に合わせて選ぶと良いでしょう。
クラシックギター
ナイロン弦を使用し、繊細で温かみのあるサウンドが特徴のアコースティックギターであるクラシックギターは、指弾き奏法が基本で、フラメンコやクラシック音楽、ブラジル音楽などで使用されます。
クラシックギターは、一般的に弦高が高く、ネックが太いのが特徴です。そのため、押弦にやや力が必要となり、初心者にとっては少し弾きづらいと感じるかもしれません。
しかし、クラシックギターは音色が豊かで表現力が高く、様々なテクニックを駆使して演奏することができます。また、張力が弱いため、繊細な音色を奏でることができるというメリットもあります。
クラシックギターの代表的な奏法としては、アルペジオやトレモロ、輪指などがあります。これらのテクニックを駆使して演奏することで、クラシック音楽やフラメンコ音楽の華麗な演奏を楽しむことができます。
フォークギター
フォークギターは、アコースティックギターの種類の一つです。スチール弦を使用し、主にコードストロークやアルペジオ奏法で伴奏に用いられます。フォークギターは、そのサイズや音のバランスの良さから、初心者にも扱いやすい楽器です。
フォークギターの特徴は、スリムなボディ、スチール弦、幅広いジャンルへの対応力です。ドレッドノート、コンサートサイズ、ジャンボサイズなど、様々な種類があり、自分の体型や演奏スタイルに合わせて選ぶことができます。
フォークギターを選ぶ際には、ボディサイズ、弦の太さ、ネックの形状、音色などを考慮することが大切です。初心者には、細めの弦と握りやすいネックのギターがおすすめです。
フォークギターは、初心者にも扱いやすく、幅広いジャンルに対応できる楽器です。興味のある方は、ぜひ一度手に取ってみてください。
エレアコ
エレアコは、アコースティックギターにピックアップを搭載した楽器です。アコースティックギターと同様に、空洞のボディを持つため豊かな生音が鳴りますが、ピックアップにより電気信号に変換することでアンプやエフェクターを使用できます。
エレアコは、アコースティックギターの自然なサウンドとエレキギターの多彩な音色を兼ね備えているため、幅広い音楽ジャンルで使用されています。ソロ演奏や弾き語り、バンドでのバッキングやリードなど、様々な用途に活躍します。
エレアコは、初心者から上級者まで幅広く楽しめる楽器です。アコースティックギターの自然なサウンドとエレキギターの多彩な音色を兼ね備えているため、様々な音楽ジャンルに挑戦したい方に最適です。
エレクトリックギターの種類

エレクトリックギターには、大きく分けてホロウボディとソリッドボディの2種類があります。これらの2つの大きな種類に加えて、セミホロウボディギターやチェンバードボディギターなど、様々なタイプのエレクトリックギターが存在します。
ホロウボディギターとソリッドボディギターについて、それぞれの特徴や音の違いなどを詳しく説明します。
ホロウボディギター
ホロウボディギターとは、その名の通り中が空洞になっているギターのことです。アコースティックギターのような豊かな響きと、ソリッドボディギターのような音の太さを併せ持ち、ジャズやブルースなどのジャンルでよく使用されます。
ホロウボディギターの特徴は、豊かな響き、音の太さ、軽い弾き心地、フィードバックしやすいことです。有名メーカーには、ギブソン、フェンダー、グレッチ、イバニーズなどがあります。
代表的なモデルには、ギブソン ES-335、フェンダー ストラトキャスター、グレッチ 6120、イバニーズ Artcoreなどがあります。
ホロウボディギターを選ぶ際のポイントは、音色、弾き心地、価格です。 自分の好みの音色、弾き心地に合ったものを、予算に合わせて選ぶことが大切です。
ソリッドボディギター
ソリッドボディギターは、中空のボディを持つエレクトリックギターとは異なり、木材の塊から削り出されたボディを持つギターです。ソリッドボディギターは、音の反響を抑えてサスティンを長くすることができるため、ロックやポップスなどのジャンルで多く使用されています。
ソリッドボディギターには、メイプル、アッシュ、アルダーなどのさまざまな木材が使用されています。メイプルは、明るく歯切れの良いサウンドが特徴です。アッシュは、メイプルよりも低音域が強く、力強いサウンドが特徴です。アルダーは、メイプルとアッシュの中間的なサウンドが特徴で、扱いやすい木材です。
ソリッドボディギターには、シングルコイルピックアップとハムバッカーピックアップの2種類のピックアップが搭載されています。シングルコイルピックアップは、明るく透明感のあるサウンドが特徴です。ハムバッカーピックアップは、シングルコイルピックアップよりも出力が大きく、力強いサウンドが特徴です。
ギターの用語解説!初心者向け基礎知識

ギターを弾く上で欠かせないのが、様々な用語を理解することです。今回は、初心者向けの基礎知識として、以下の用語について解説します。
- コード(和音)
- ミュート
- アルペジオ
- ストローク
- カッティング
これらの用語を理解することで、ギターをより深く楽しむことができます。
コード(和音)
コードとは、複数の音を同時に鳴らすことで、ハーモニーを作り出す奏法のことです。ギターでは、主に3音以上の音で構成されるコードを、指を組み合わせて押さえることで演奏します。
コードは、ギター演奏において非常に重要な要素です。コードを弾くことで、メロディーにハーモニーが加わり、曲に奥行きや深みを与えることができます。また、コード進行によって曲の雰囲気やストーリーを表現することも可能です。
ギターのコードは、主に以下の2つの種類に分類されます。
- オープンコード: 弦の中で5弦と6弦を楽器本体のボディに接地させない状態で演奏するコード。初心者にとって比較的押さえやすいコードが多い。
- バレーコード: 5弦と6弦を指で押さえた状態で演奏するコード。音域の幅が広がりますが、初心者にとっては押さえるのが難しい。
コードは、ギター演奏の基本技能であり、曲を弾くためには必須の知識です。まずは、代表的なオープンコードから練習を始め、徐々にバレーコードにも挑戦していくと良いでしょう。
ミュート
ミュートとは、弦の振動を止めて音を消す奏法のことです。ギター演奏では、音の強弱や音色の変化、不要なノイズの除去など様々な場面で使用されます。ミュートには大きく分けて以下の3つの方法があります。
- 左手ミュート: 左手の指でミュートしたい弦に触れて振動を抑えます。指の腹や側面を使うことができます。
- 右手ミュート: ピックを持った右手の手のひらや指先でミュートしたい弦に触れて振動を抑えます。
- ミュート用機材: ギターに取り付けられるミュート用機材を使用します。ミュート用機材には様々な種類があり、それぞれの音色や使用感に違いがあります。
ミュートは初心者にとっては難しい奏法の一つですが、マスターすることで表現力が広がり、より多彩なギター演奏が可能になります。
アルペジオ
アルペジオとは、和音を構成する音を順番に弾く奏法です。コードの一音一音を分離して弾くことで、より繊細で豊かな音色を生み出します。
アルペジオは、メロディーを奏でたり、伴奏を華やかに彩ったりと、さまざまな場面で活躍する奏法です。コードの響きを理解する上でも重要な技術なので、初心者の方はぜひ練習してみてください。
アルペジオは、演奏する順番によって音色が大きく変わります。一般的なアルペジオのパターンとしては、ルート音(最も低い音)から順に高い音へと弾いていく「ルート弾き」、ルート音から高い音、低い音の順に弾いていく「分散弾き」などがあります。
アルペジオを弾くときは、各音を均一な音量で弾くことを意識しましょう。また、各音の間にわずかな隙間を作ることで、より軽快な印象を与えることができます。
アルペジオは、ギターだけでなく、ピアノやハープなどさまざまな楽器で演奏されます。それぞれの楽器で異なる音色や表現力を楽しむことができますので、ぜひチャレンジしてみてください。
ストローク
ストロークとは、ピックを使って弦を上下に弾く演奏方法のことです。ピックは、親指と人差し指で持ち、弦に対して斜め45度の角度で当てます。ダウンストロークとアップストロークの2種類があり、ダウンストロークはピックを上から下に、アップストロークはピックを下から上に弾きます。
ストロークの基本は、リズムに正確に合わせて一定のテンポで弾くことです。最初はゆっくりと練習し、徐々にスピードを上げていきましょう。また、ピックの角度や力の加減によって音色が変わるので、色々なニュアンスを試してみましょう。
ストロークは、単音だけでなくコードを弾くときにも使われます。コードストロークは、複数の弦を同時に弾くことで和音を奏でます。コードストロークにもダウンストロークとアップストロークがあり、コードの種類によって弾き方が変わります。
ストロークは、ギター演奏の基本技術です。最初は難しく感じるかもしれませんが、練習を重ねることで上達します。ぜひ、ストロークをマスターして色々な曲に挑戦してみましょう。
カッティング
ギターの音を強くはじいたり、つまんだりして演奏するテクニックです。ピックを使って弦を弾いた後、すぐにミュートをすることで鋭い音を生み出します。カッティングは色々なジャンルの音楽で使用されますが、特にロック、ファンク、ブルースでよく使われています。
カッティングには色々な種類があります。例えば、ダウンピッキングで弾くダウンストロークカッティング、アップピッキングで弾くアップストロークカッティング、交互に弾くオルタネイトカッティングなどがあります。また、カッティングは弦を弾く場所によっても音が変わります。ピックアップに近いところで弾くと鋭い音になり、ネックに近いところで弾くと太い音になります。
カッティングは簡単なテクニックですが、マスターするには練習が必要です。ピックの持ち方、弦へのアタックの仕方、ミュートのタイミングなど、色々な要素を意識することが大切です。
ギターの構え方

ギターを演奏するには、まず正しい姿勢と構え方をマスターする必要があります。
立って弾く場合
立った状態でのギター演奏の姿勢は、疲労や痛みを避けるために正しく構えることが重要です。適切な姿勢は以下の通りです。
- 足は肩幅程度に開き、体重は両足に均等にかけます。
- ギターのボディは胸の前に抱え、ネックは45度の角度で立てます。
- ギターを持つ腕はリラックスさせ、ひじを軽く曲げます。
- 肩と腕に力を入れすぎないようにします。
- 左手はネックを握り、右手はピックを持ちます。
- 視線は前方に向け、猫背にならないようにします。
立った状態でのギター演奏は、座った状態よりも音が大きく、表現力豊かに演奏することができます。ライブパフォーマンスなどでは、立った状態で演奏することが一般的です。
ギターの構え方については、以下の注意事項にも注意しましょう。
- ストラップの長さを調整して、ギターが安定する位置に固定します。
- 長時間演奏する場合は、ギタースタンドを用意します。
- 演奏中は姿勢を意識し、定期的に休憩を取ります。
正しい姿勢でギターを構えることで、演奏の快適性と表現力が向上します。練習を重ね、適切な姿勢でギターを演奏できるようになりましょう。
座って弾く場合
座ってギターを弾く場合の正しい姿勢は、演奏の快適さや技術向上に大きく影響します。まずは、椅子に浅く腰掛け、背筋を伸ばして姿勢を正します。足は床にしっかりとつけ、肩の力を抜きます。
ギターは右足の上に置き、ネックを45度の角度で傾けます。左腕はギターのボディを支え、親指はネックの後ろ側に添えます。右手はピックを持つ親指と人差し指、中指で弦を弾きます。
ギターを弾く際のポイントは、リラックスした姿勢を保ちつつ、各部位に適度な緊張感を持たせることです。特に、左手の指はフレットを押さえるために、ある程度の力が必要です。しかし、力みすぎると指が疲れてしまい、正確な運指ができなくなります。
正しい姿勢を身につけることで、演奏の快適さや技術向上につながります。練習を重ねて、心地よいギター演奏を楽しんでください。
基本的な楽譜の読み方

Tab譜は、ギターやベースなどの弦楽器の楽譜です。音符ではなく、弦を押さえるフレット番号が書かれています。
コード譜は、コード進行を示した楽譜です。コード記号が書かれており、それぞれのコードをどのように弾くかは、演奏者の判断に任されています。
基本的な楽譜の読み方(Tab譜)
Tab譜の読み方をご紹介します。
・数字はフレットの位置を表す
Tab譜の数字は、押さえるフレットの位置を表しています。例えば、1弦の3フレットを押さえる場合は、数字の「3」が書かれています。
・横線は弦を表す
Tab譜の横線は、ギターの弦を表しています。上側の線が1弦、下側の線が6弦です。
・数字が書いていない場合は開放弦を弾く
Tab譜に数字が書いていない場合は、開放弦を弾きます。開放弦とは、フレットを押さえずに弾く弦のことです。
・複数の数字が重なっている場合は、同じフレットを押さえて同時に弾く
Tab譜に複数の数字が重なっている場合は、同じフレットを押さえて同時に弾きます。これは、コードを弾く場合に多く使われます。
・数字の上に「h」と書かれている場合は、ハンマリングをする
Tab譜に数字の上に「h」と書かれている場合は、ハンマリングをします。ハンマリングとは、フレットを押さえた指で弦を叩いて音を出す奏法のことです。
・数字の上に「p」と書かれている場合は、プリングをする
Tab譜に数字の上に「p」と書かれている場合は、プリングをします。プリングとは、フレットを押さえた指で弦を引っ張って音を出す奏法のことです。
・数字が斜めに並んでいる場合は、スライドをする
Tab譜に数字が斜めに並んでいる場合は、スライドをします。スライドとは、フレットを押さえた指を弦上で移動させる奏法のことです。
・数字の上に「b」と書かれている場合は、チョーキングをする
Tab譜に数字の上に「b」と書かれている場合は、チョーキングをします。チョーキングとは、フレットを押さえた指で弦を引っ張って音程を上げる奏法のことです。
・数字の横に「.」と書かれている場合は、ミュートする
Tab譜に数字の横に「.」と書かれている場合は、ミュートします。ミュートとは、弦に触れて音を消す奏法のことです。
・数字の横に「/」と書かれている場合は、ハーモニクスを弾く
Tab譜に数字の横に「/」と書かれている場合は、ハーモニクスを弾きます。ハーモニクスとは、弦の一部を軽く触れて倍音を引き出す奏法のことです。
基本的な楽譜の読み方(コード譜)
コード譜は、ギターの各弦に配置されている数字の羅列で表されます。各数字は、各弦上の押さえるフレットの位置を示しています。例えば、コード「C」の場合、コード譜は「X 3 2 0 1 0」のように表示されます。これは、6弦から開放弦(押さえない)、3フレット、2フレット、開放弦、1フレット、開放弦の順に押さえることを意味しています。
コード譜の特徴は、そのコードを構成する音がすべて表示されていることです。これにより、そのコードの構成音を把握することができ、コードのポジションや運指のバリエーションを探ることができます。また、コード譜には、コードの種類を示す情報も含まれています。例えば、コード「C」に「maj7」と書いてある場合、それはCメジャーセブンスコードであることを示しています。
コード譜を使いこなすには、コードの種類と押さえるべきフレットの位置を覚える必要があります。コードの種類には、メジャー、マイナー、セブンス、オーギュメント、ディミニッシュなどがあり、それぞれ異なる構成音を持っています。フレットの位置は、ギターのネック上のフレット番号で表され、1フレットは一番左側のフレット、12フレットは中央のフレットになります。
コード譜を利用することで、ギターを弾くための基礎的な知識を得ることができます。コード進行を視覚的に把握し、コードのポジションや運指のバリエーションを探ることができます。コードの種類と押さえるべきフレットの位置を覚えて、コード譜の読み方に慣れていきましょう。