「胎教にはどんな方法があるの?」
「おなかの赤ちゃんに聞かせる音楽はどんなものがいい?」
胎教に関心がある妊娠中のママは、このような疑問をお持ちではないですか?
胎教をおこなう一番の目的は、ママが心おだやかにリラックスして過ごすことです。
私も妊娠中にいろいろな方法を実践し、おなかの子どもにさらに愛情がわいたり、出産の不安な気持ちを和らげることができました。
そこで今回は、胎教におすすめの音楽やそのほかの胎教方法を解説します。
胎教の目的はママがリラックスして過ごすこと
胎教の大きな目的は、ママがリラックスして毎日を過ごすことと、おなかの中の赤ちゃんとコミュニケーションをとることです。
ママがストレスを感じることなく心身共にリラックスしている状態は、胎児によい影響を与えるといわれています。
医療技術が進歩して超音波画像診断が行われるようになったり、研究が進んだことで、胎児には聴覚や記憶能力があることがわかってきました。
それをきっかけに早期英才教育に注目が集まり、「おなかの中にいるときから始める教育」のためにクラシック音楽や英語を聞かせるという人が増えていきました。
しかし現在では、胎教を「早期教育」とかたく考えず、ママができるだけストレスを感じずにおだやかな気持ちで妊娠生活を送ることが重要だと考えられています。
音楽を聞かせることに限らず、おなかの中の赤ちゃんに話しかけたり、おなかをさすったり、赤ちゃんとコミュニケーションをとろうとすることが広い意味での胎教になります。
胎教はいつから始めてもいい
胎教を始めるのにいつがいいという決まりはありません。妊娠初期から始めてもいいですし、後期から始めても遅いということはないのです。
妊娠初期はつわりで苦しい時期を過ごすことが多いので、体調がわるい時に無理してやる必要はなく、つわりが落ち着いてきて気持ちに余裕があるときに始められるといいですね。
妊娠5ヶ月から6ヶ月が胎動を感じ始めたり、赤ちゃんの聴覚も発達してくる時期なので、その頃に胎教を始める方が多いようです。胎動を感じると赤ちゃんの存在を認識でき、愛情もいっそう深まっていきます。
この時期の赤ちゃんは羊水の水音やママの心臓の音だけでなく、外界の音まで聞こえるようになります。羊水があるため私たちの聞こえ方とは異なりますが、赤ちゃんのために聞かせる音楽や語りかけはしっかりと届いています。
呼びかけや軽い刺激にも赤ちゃんが反応を示してくれることもあるので、胎教がより楽しくなるでしょう。
胎教におすすめの音楽
胎教におすすめの音楽はママがリラックスできる曲です。
聴いていてリラックスできる、ママが好きな音楽であれば特定のジャンルにこだわる必要はありませんが、ここでは胎教におすすめとされるジャンルをいくつかご紹介します。
クラシック音楽
胎教の定番とされるのはクラシック音楽です。
癒し効果が期待できてストレスも軽減されるので、クラシック音楽を聴くことは胎教に効果的といえます。
なかでも胎教で人気なのはモーツァルトの楽曲。モーツァルトの曲は自律神経のバランスを整える効果や、川のせせらぎや小鳥のさえずりなどと同じ、「1/fゆらぎ」というリラックスできるα波が出ているからです。
私も妊娠中によくモーツァルトの曲を聴いてその心地いいメロディに癒されていました。
モーツァルトのほかにはショパンの曲も胎教に評判があります。ショパンは美しいピアノ曲を数多く残しているので、心が落ち着く旋律を聴いてみるのもおすすめです。
オルゴール
オルゴールの音楽も胎教で聴く音楽として人気があります。オルゴールのやさしい音色は人を癒し、ゆったりとした気分にさせてくれますね。
生まれたばかりの赤ちゃんは高音に興味を示すことが多く、オルゴールの音を聞かせると落ち着いて眠りにつきやすいといわれています。そのため、おなかの中の赤ちゃんもオルゴールの音に興味を示すのではないかと考えられています。
歌詞に気を取られることもなく、メロディだけにひたることができるのもオルゴールのいいところ。
クラシック音楽や、ディズニーやジブリで使用されている音楽も人気ですが、そのほかにもママが好きな曲のオルゴールバージョンがあればぜひ聴いてみてください。
英語の曲
胎教で赤ちゃんに英語の曲を聞かせるママもいます。
おなかの中にいるときから英語を聞かせると英語が聞き取れる耳になると考えておこなっている場合がありますが、残念ながらその科学的な根拠はないといわれています。
そのため、「英語が聞き取れるようになったらいいな」という気持ちでいることが大切です。
がんばって英語を聞かせようとして、それがママのストレスになっては意味がありません。ママがストレスを感じていると赤ちゃんも同じようにストレスを感じてしまいます。
妊娠中に大切なことはママが心地よく過ごすことなので、ママがリラックスできるようなお気に入りの洋楽を聴くのがいいですね。英語の童謡や子守唄などもおすすめです。
音楽以外の胎教方法
赤ちゃんに話しかける
ママやパパ、周りの人がおなかの赤ちゃんに向かって話しかけることも胎教の一つの方法です。
「おはよう」「おやすみ」のあいさつや、「今日はいい天気だよ」などの日常のできごと、「会えるのを楽しみにしているよ」という赤ちゃんへの想いなど、なんでも思いついたことを愛情をこめて話しかけてみてください。
たくさん話しかけていると、赤ちゃんはしだいにママとパパの声のちがいがわかるようになったり、胎動で反応してくれることがあります。胎動を通じてコミュニケーションが取れるとうれしくなりますね。
まだ子どもの名前を決めていないときには、おなかにいるときだけのニックネームの「胎児ネーム」で赤ちゃんに話しかけてみてはいかがでしょうか?私も妊娠中に胎児ネームをつけて話しかけていました。子どもへの愛情が一気に増すことを実感したので、話しかけるときには胎児ネームで呼びかけるのがおすすめです。
おなかをさする
おなかをさすることで、間接的ではありますが赤ちゃんとスキンシップをとることができます。話しかけながらやさしくおなかをさすると赤ちゃんが反応してくれるかもしれません。
おなかをなでてスキンシップをとることで、愛情ホルモンと呼ばれる「オキシトシン」が分泌されます。
オキシトシンは不安や恐怖をやわらげ、安心感や幸福感をもたらす脳内物質です。心の距離がぐっと近づいて赤ちゃんへの愛情が増したり、出産への不安もやわらぐ効果が期待できます。ただしさすることでおなかの張りを感じたら、すぐにやめて安静にするようにしてください。
絵本を読む
ママが赤ちゃんに向けて絵本を読んであげるという胎教の方法もあります。
話しかけるのがはずかしいという方も、絵本の読み聞かせなら始めやすいのではないでしょうか。赤ちゃんはママの声を聞いているので、絵本の世界を一緒に楽しむことができます。
読むものはママが好きな絵本や読んでいて気分が明るくなる絵本だと、いい気分転換にもなるのでおすすめです。
生まれてから読んであげたいと思っている絵本もいいですね。おなかの中にいるときから長いあいだ絵本を楽しめますよ。
適度に体を動かす
ママが適度に運動することも、気持ちが前向きになってリラックスできる方法です。
妊娠中は、おなかの赤ちゃんが元気に育っているのかどうか心配になったり、出産予定日が近づくにつれて無事に出産できるか不安な気持ちが大きくなったりすることがあります。
そんなときは意識的に体を動かして、気持ちをリフレッシュすることが大切です。
マタニティヨガやストレッチ、散歩など、無理のない範囲の軽い運動がいいとされています。担当医にも相談しながら、自分の体調に合わせて運動できるといいですね。
体を動かして血流がよくなれば赤ちゃんに栄養が届きやすくなりますし、妊娠中の便秘や腰痛の症状の改善にもつながります。
ただし、医師から安静にするように指示がある場合は無理に行わないようにしてください。
まとめ
ママがおだやかなマタニティライフを過ごすことが大切なので、赤ちゃんのためにいろいろやらないとと無理をしてしまっては逆効果です。
胎教をすることでいい気分転換になったり、不安定になりがちな心と体の調子を整えられるといいですね。
私は妊娠中ずっと不安な気持ちがありましたが、クラシック音楽を聴いてリラックスしたり、おなかの子どもに話しかけたりしながら、子どもに会えるまでの楽しみな気持ちをふくらませていました。
決して無理はせずに、ご自分の体調にあった方法で赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんでください。
【この記事を書いた人】
オーケストラ好きライター さち
「愛知県在住のWebライター。学生時代は吹奏楽部に所属し、7年間ホルンを演奏していました。現在、双子を育児中です。 心が洗われて優雅な気持ちになる、オーケストラの音楽の魅力を伝えたいです。」
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