破壊的なサウンドと唯一無二のユーモアで、異彩を放ち続けるロックバンド「マキシマム ザ ホルモン」。ヘヴィメタルやパンク、ファンク、さらにはポップまでをも貪欲に飲み込み、ジャンルの枠を超えたカオティックな音楽性は、強烈な中毒性を生み出しています。ツインボーカルによる怒涛のシャウトと切れ味鋭い演奏、そしてエンタメ性に満ちたライブパフォーマンスは、観る者を圧倒し、笑わせ、熱狂させる。常識を打ち壊しながらも確かな音楽的実力を持つ彼らは、唯一無二のスタイルでロックシーンに革命を起こし続けています。
この記事では、マキシマム ザ ホルモンの人気曲を10個に絞って紹介します。編集部がおすすめする楽曲も併せて紹介しますので、マキシマム ザ ホルモンに興味がある方はぜひ参考にしてください!
マキシマム ザ ホルモンの人気曲10選
メジャーデビュー以降、ジャンルの壁を破壊するようなサウンドで異彩を放ち続ける「マキシマム ザ ホルモン」。彼らの音楽は、ヘヴィメタル、パンク、ファンク、さらにはポップまでを大胆に融合させたミクスチャースタイルが特徴で、過激で風刺的な歌詞と圧倒的なパフォーマンス力で多くのファンを熱狂させています。予測不能な曲展開とツインボーカルによる迫力ある表現は、聴く者を一瞬でホルモンワールドへと引き込みます。ライブでは笑いと暴動が同居するようなエンターテインメント性に満ちたステージを展開し、その唯一無二の存在感でロックシーンに確かな爪痕を刻み続けています。常に型破りで挑戦的な姿勢こそが、マキシマム ザ ホルモンが長年にわたって支持される理由にほかなりません。
【プロフィール】
・4人組のミクスチャーロックバンド
・ヘヴィメタル、パンク、ファンク、ポップを自在に融合させたジャンルレスなサウンド
・暴力的でありながらユーモラス、観客を巻き込むエネルギッシュなライブが魅力
【メンバー】
・マキシマムザ亮君:ギター、ボーカル(1978年12月13日生まれ)
・ダイスケはん:ボーカル(1977年9月13日生まれ)
・上ちゃん(上原太):ベース、コーラス(1980年4月15日生まれ)
・ナヲ:ドラムス、ボーカル(1975年12月16日生まれ)
【活動】
・1997年、東京で結成
・2005年、アルバム「ロッキンポ殺し」のリリースでバンドシーンから注目を浴びる
・2006年、シングル「恋のメガラバ」がオリコンチャートで最高9位を記録
・2008年、シングル「爪爪爪」のヒットにより、一気に知名度を上げる
・2018年、当面の間ライブ活動を休止することを発表
・2019年、ライブ活動の再開を発表
・2024年、シングル「キ・セ・イ・ラッシュ」に収録された楽曲「殺意vs殺意」で俳優の生田斗真とコラボし、注目を集める
※参考サイト
・みんなのランキング
・clubDAM
・JOYSOUND
1. 恋のメガラバ
「恋のメガラバ」は、2006年にリリースされたシングルで、マキシマム ザ ホルモンの中でも特に高い人気を誇る代表曲のひとつです。その中毒性の高いメロディとユニークな世界観で、幅広いリスナーを魅了しました。ライブでも定番のナンバーとして、会場のテンションを一気に引き上げる爆発力を持つ一曲です。
イントロから炸裂するポップでキャッチーなフレーズと、重厚なラウドサウンドのギャップが強烈なインパクトを残します。キュートなメロディラインに乗せて繰り出される愛と狂気の歌詞は、ユーモアと狂気が混在するマキシマム ザ ホルモンならではのセンスが光る部分。ナヲのボーカルが前面に出ることで、他の楽曲とは一線を画した魅力を放っており、メタル×アイドルポップという異色の融合が見事に成立しています。ライブではファンとの一体感が爆発し、サビでは大合唱が巻き起こるなど、バンドと観客がひとつになる瞬間が何度も訪れます。
2. 恋のスペルマ
「恋のスペルマ」は、2013年にリリースされたアルバム「予襲復讐」に収録された楽曲で、マキシマム ザ ホルモンの攻撃的かつユーモラスな音楽性が色濃く表れた一曲です。過激なタイトルと歌詞ながら、キャッチーなメロディと複雑に構成されたアレンジが融合し、聴く者に強烈なインパクトを与えます。ライブではファンの間でも根強い人気を誇り、爆発的な盛り上がりを見せるキラーナンバーとなっています。
冒頭から畳みかけるようなギターリフとテンション全開のボーカルが炸裂し、聴く者を一気にホルモンの世界へと引き込みます。鋭利でヘヴィなバンドサウンドの中に、どこかポップさすら感じさせるフックのあるメロディが共存しており、過激さだけではないバンドの引き出しの多さを感じさせます。マキシマムザ亮君とダイスケはんの掛け合い、ナヲのコーラスが絡み合うことで、曲全体に遊び心と狂気が渦巻き、唯一無二の存在感を放っています。ライブでは予測不能な展開と共に、観客のテンションを一気に最高潮まで引き上げる、まさにホルモンらしさ全開の一曲です。
3. ぶっ生き返す
「ぶっ生き返す」は、2007年にリリースされたアルバム「ぶっ生き返す」の表題曲であり、マキシマム ザ ホルモンの代表曲として高い人気を誇るナンバーです。激しさと緻密さを併せ持つ構成、そして圧倒的なインパクトを持つタイトルが話題を呼び、彼らの存在をロックシーンに強烈に刻みつけた楽曲でもあります。今なおライブでの盛り上がりは絶大で、ファンとの一体感を生む鉄板曲として君臨し続けています。
イントロから突き抜けるようなギターリフと、怒涛のツインボーカルが畳みかけるように展開され、聴く者のテンションを一気に引き上げます。サビでは疾走感のあるメロディが炸裂し、シャウトとクリーンの緩急が織りなすダイナミックな構成が、ホルモンならではの“カオスの美学”を体現。リリックには皮肉やブラックユーモアが込められつつも、不思議と熱さを感じさせる感情の波が押し寄せます。ライブでは冒頭から観客のテンションが爆発し、モッシュやコール&レスポンスで会場が揺れる、まさに“生き返る”ようなエネルギーを放つ一曲です。
4. 爪爪爪
「爪爪爪」は、2008年にリリースされたシングル「爪爪爪/「F」」の収録曲であり、マキシマム ザ ホルモンの攻撃的かつ中毒性の高いサウンドが存分に発揮されたキラーチューンです。オリコンシングルチャートでは初登場2位を記録し、インディーズバンドとして異例の大ヒットを達成。鋭さと暴力性を兼ね備えたそのサウンドは、ライブでも爆発的な盛り上がりを生み出し、ファンから絶大な支持を集めています。
イントロから炸裂する重厚なギターリフと、畳みかけるようなスクリーム、ラップ、クリーンボイスが目まぐるしく入れ替わる構成が、まさに“ホルモン節”全開。過激で混沌とした音の中に、意外なほどキャッチーなフックが潜んでおり、一度聴いたら耳から離れない中毒性を持っています。歌詞にはホルモンらしい独特の言語感覚と風刺が込められており、単なるラウドロックにとどまらない深みを感じさせます。ライブではイントロの時点で観客が一斉に暴れ出すほどの定番曲で、モッシュ、ダイブ、コール&レスポンスが巻き起こる、まさに“ライブ破壊兵器”とも言える存在です。
5. F

「F」は、2008年にリリースされたシングル「爪爪爪/「F」」に収録された楽曲で、マキシマム ザ ホルモンの中でも特にハードかつダークな世界観を持つ一曲です。タイトルの「F」は、世界的人気を誇るアニメ「ドラゴンボール」のキャラクター、フリーザの頭文字に由来しており、楽曲全体が彼の視点で描かれているという異色のコンセプトで話題を呼びました。後に映画『ドラゴンボールZ 復活の「F」』のタイトルにも影響を与えるなど、その存在感は音楽界の枠を超えて広がりを見せました。
重厚で鋭いギターリフと獰猛なスクリームが冒頭から炸裂し、暴力的なサウンドと緊張感のある展開が一気にリスナーを楽曲の世界へと引き込みます。ツインボーカルによる怒涛の掛け合いは、まるでフリーザの狂気と支配欲を体現するかのようで、ホルモンらしいユーモアと狂気が絶妙に同居しています。ミドルテンポながら圧のある演奏と、ストーリーテリングのような構成が楽曲に深みを与え、単なるアニメソングの枠に収まらない完成度を誇ります。ライブでは重低音のうねりとともに、観客が身体を揺らすヘドバン必至のナンバーであり、ホルモンの音楽的懐の深さを象徴する一曲です。
6. チューチュー ラブリー ムニムニ ムラムラ プリンプリン ボロン ヌルル レロレロ

「チューチュー ラブリー ムニムニ ムラムラ プリンプリン ボロン ヌルル レロレロ」は、2007年にリリースされたアルバム「ぶっ生き返す」に収録された楽曲で、マキシマム ザ ホルモンの楽曲の中でもとりわけ“問題作”とも言えるユニークな存在です。そのインパクト抜群のタイトルは一度聞いたら忘れられない中毒性を持ち、発売当時からファンの間で強烈な話題となりました。
楽曲は、ハードコア、ファンク、ヒップホップ、J-POP的メロディといった多様な音楽要素が目まぐるしく展開され、まさにホルモン流“ジャンル破壊”の真骨頂。歌詞は性的なニュアンスや擬音語で構成されており、意味不明でありながらも圧倒的な語感の勢いで最後まで突き抜けていきます。ナヲのキュートなボーカルと、亮君の激しいシャウトの対比も絶妙で、コミカルさと本気の演奏力が共存したホルモンらしい異端の一曲です。
7. 絶望ビリー

「絶望ビリー」は、2007年にリリースされたアルバム「ぶっ生き返す」に収録された楽曲で、アニメ「DEATH NOTE」のエンディングテーマとして起用されたことで、マキシマム ザ ホルモンの名を一躍広めた代表曲のひとつです。タイトルの“ビリー”は、感情の爆発や絶望を擬人化したような存在とも解釈され、激烈なサウンドとともに強烈な印象を残すナンバーです。
アニメのダークな世界観と完全にシンクロした楽曲構成は、重厚なリフと怒涛のツインボーカルで幕を開け、リスナーを圧倒的な音の渦に引き込みます。亮君のスクリームとダイスケはんのシャウトが怒りと葛藤をぶつけ合いながら絡み合い、ナヲのキャッチーかつ不穏なボーカルがそこに加わることで、楽曲全体に張り詰めた緊張感と不穏な美しさをもたらしています。ヘヴィメタルとパンク、さらにはJ-POPの要素までも巻き込んだホルモンらしいクロスオーバーなアレンジが光る一曲です。
8. シミ
「シミ」は、2007年にリリースされたアルバム「ぶっ生き返す」に収録された楽曲で、マキシマム ザ ホルモンを代表する一曲です。攻撃的でスピード感のある楽曲が多い中で、この曲は異色とも言える叙情的なアプローチをとっており、バンドの表現力の広さを強く印象づける作品です。
タイトルの「シミ」には、感情の染みつきや消せない記憶といったテーマがにじんでおり、抑えたトーンの中にじわじわと迫ってくるようなエモーショナルな力を持っています。冒頭から流れるヘヴィでミドルテンポなリフと、メロディアスなボーカルが混ざり合い、静かな怒りや悲しみを音として表現しているのが特徴です。
9. What’s up, people?!

「What’s up, people?!」は、マキシマム ザ ホルモンが2005年にリリースしたシングル「ざわ…ざわ…ざ‥ざわ……ざわ」に収録された楽曲で、アニメ「DEATH NOTE」のオープニングテーマとしても有名です。この曲は、アニメのダークで心理的なストーリーと完全にリンクしており、激しいエネルギーと攻撃的なサウンドが見事にマッチしています。
曲は、ギターリフとドラムで炸裂するようなイントロから始まり、聴き手をいきなりカオスな世界に引き込みます。ダイスケはんの激しいスクリーム、マキシマム ザ 亮君のメロディアスなパート、ナヲのキャッチーなボーカルが交錯し、まるでジェットコースターのようにテンポと雰囲気が急転直下します。歌詞は、フラストレーションやシュールなエネルギーが爆発するような内容で、日本語と英語が混ざり合い、曲の不安定で反抗的な感じをさらに強調しています。
10. 殺意vs殺意
「殺意 vs 殺意」は、マキシマム ザ ホルモンが2024年にリリースしたシングル「キ・セ・イ・ラッシュ」に収録されている楽曲で、バンドの中でも特に過激でエネルギッシュな一曲です。この曲は、そのタイトルからも分かる通り、攻撃的なテーマとアグレッシブなサウンドが特徴的で、リスナーを圧倒するようなパワフルなエネルギーを放っています。人気俳優の生田斗真がゲストボーカルとして参加していることでも話題を呼びました。
曲の中盤では急激にテンポが変化し、ダイナミックな展開が繰り広げられます。単なる激しいロックナンバーにとどまらず、ホルモンの独特な音楽性を感じさせる、緊張感と不安定さを持つ曲です。この楽曲は、暴力的でありながらも聴き手を引き込む力強さと、ホルモンならではのユニークなアプローチが感じられる一曲です。
マキシマム ザ ホルモンの編集部おすすめ曲3選
マキシマム ザ ホルモンの人気曲を10個に絞って紹介しました。ここでは、惜しくもTOP10に入らなかった曲の中から、生粋のロックバンドファンが多い編集部がおすすめする楽曲を3曲紹介します。
1. maximum the hormone II ~これからの麺カタコッテリの話をしよう~
「maximum the hormone II ~これからの麺カタコッテリの話をしよう~」は、マキシマム ザ ホルモンが2018年にリリースした異色の“書籍付きCD”作品「これからの麺カタコッテリの話をしよう」に収録された楽曲で、バンドの活動再開を告げる重要な作品として位置づけられています。従来のアルバムとは一線を画すこの作品は、マンガやエッセイ、メンバーの思考に深く踏み込んだ内容が詰め込まれた一冊と、そこに付属する新曲たちによって構成されており、ホルモンならではの斬新な表現手法が光ります。
収録曲は「拝啓VAP殿」や「maximum the hormone II ~これからの麺カタコッテリの話をしよう~」といったタイトル通り、ファンに対するメッセージ性が強く、同時にマキシマム ザ ホルモンらしい過激さとユーモアが融合した内容となっています。重厚なリフ、突然の展開、そして鋭い社会風刺を織り交ぜながら、バンドが何を考え、何を伝えたいのかが音楽と文章の両面から伝わってくる構成は、まさに“読むアルバム”という新境地を開拓しています。
2. ROLLING1000tOON

「ROLLING1000tOON」は、マキシマム ザ ホルモンが2003年にリリースしたアルバム「延髄突き割る」に収録されている楽曲で、バンドの初期の代表曲のひとつとして今なお高い人気を誇っています。タイトルの“1000トン”という異様な重量感が示す通り、この曲は圧倒的なパワーとスピード感で突き進む、ヘヴィネスとテクニカルさを兼ね備えたナンバーです。
曲の冒頭から炸裂するメタルコア的なリフと、ダイスケはんのシャウト、ナヲのビートが絶妙に絡み合い、息をつく間もない怒涛の展開が繰り広げられます。サビではマキシマムザ亮君によるキャッチーかつエモーショナルなメロディが挿入され、激しさの中にも聴きやすさを感じさせるのがこの曲の魅力のひとつです。英語と日本語が混在するリリックも印象的で、言葉のリズムそのものが楽器のように機能しています。
3. my girl

「my girl」は、マキシマム ザ ホルモンが2011年にリリースしたシングル「グレイテスト・ザ・ヒッツ 2011〜2011」に収録されている楽曲で、バンドの中でも一際ユニークでコミカルな色合いが強い一曲です。タイトルの印象とは裏腹に、これはいわゆる“恋愛ソング”ではなく、ホルモン流にひねりを効かせた、ブラックユーモア満載の「執着と狂気の愛情表現」とでも言うべき内容が展開されます。
冒頭から放たれる軽快でポップなメロディラインとは対照的に、歌詞にはじわじわと狂気がにじみ出ており、楽曲全体に不穏な緊張感が漂います。マキシマムザ亮君のクセのある歌唱と、ナヲのコーラスが不気味なまでにマッチし、明るく聞こえるのにどこか笑えない――そんな“ギャップの暴力”がこの曲の最大の魅力です。
まとめ
マキシマム ザ ホルモンの音楽は、圧倒的な破壊力とユーモア、そして予測不能な展開で、ロックシーンに異彩を放つ唯一無二の存在です。ヘヴィメタル、パンク、ヒップホップ、ファンクなど多ジャンルを自在に横断するサウンドは、常に聴き手の予想を裏切りながらも強烈な中毒性を持ち、聴く者の感情と身体を揺さぶります。ライブでは、爆発的なパフォーマンスと観客との一体感が生まれ、ただの音楽体験を超えた“暴動”のような熱狂が巻き起こります。
「恋のメガラバ」「ぶっ生き返す!!」「爪爪爪」などの代表曲では、日常に潜む狂気や、笑いと暴力、愛と嫌悪が混在する独自の世界観が展開され、バンドの哲学とメッセージが鋭く放たれます。奇抜なタイトルや風刺的な歌詞、意図的なジャンルミックスを通じて、リスナーに“考えさせるロック”を提示しながらも、あくまでエンタメとしての完成度を追求し続けています。
マキシマム ザ ホルモンの音楽は、ただ激しくて面白いだけではありません。その奥には、現代社会への皮肉、自分自身への問いかけ、そして限界を超えることへの執念が込められています。混沌とした時代においても、変わらぬ信念と破壊的エネルギーで突き進むホルモンは、これからも多くの人々に衝撃とカタルシスを与え続けるでしょう。