圧巻のパフォーマンスと中毒性のあるメロディで、ロックシーンに確かな存在感を放つバンド「THE ORAL CIGARETTES」。エモーショナルな歌声と、骨太で洗練されたサウンドは、オルタナティヴロックを軸にしながらも、ダンスミュージックやエレクトロの要素を巧みに取り入れ、幅広いリスナーを魅了しています。緻密に構築された楽曲と、爆発力のあるライブパフォーマンスは観る者の心を掴み、常に進化し続けるその姿勢が、彼らを次世代のロックを担う存在へと押し上げています。
この記事では、THE ORAL CIGARETTESの人気曲を10個に絞って紹介します。編集部がおすすめする楽曲も併せて紹介しますので、THE ORAL CIGARETTESに興味がある方はぜひ参考にしてください!
THE ORAL CIGARETTESの人気曲10選
メジャーデビュー以降、ジャンルの枠を越えたサウンドでロックシーンを駆け上がってきた「THE ORAL CIGARETTES」。彼らの音楽は、骨太なロックを軸にしながら、エレクトロやダンスミュージックの要素も取り入れたハイブリッドなスタイルが魅力で、強烈なインパクトを放つ歌詞とメロディで多くのリスナーを惹きつけています。熱量の高いライブパフォーマンスでは、繊細な表現と爆発的なエネルギーが共存し、観客を圧倒的な一体感へと導きます。進化を続けながら挑戦を恐れないその姿勢こそが、THE ORAL CIGARETTESがシーンの中で確固たる地位を築いている理由と言えるでしょう。
【プロフィール】
・4人組のロックバンド
・ロックを基軸にエレクトロ、ポップ、ダンスなどを融合させたハイブリッドなサウンド
・メロディアスな歌とエモーショナルなライブパフォーマンスが魅力
【メンバー】
・山中 拓也:ボーカル、ギター(1991年3月2日生まれ)
・鈴木 重伸:ギター(1990年10月10日生まれ)
・あきらかにあきら:ベース、コーラス(1991年3月28日生まれ)
・中西 雅哉:ドラムス(1983年7月10日生まれ)
【活動】
・2010年、奈良県で結成
・2013年、1stミニアルバム「オレンジの抜け殻、私が生きたアイの証」をリリース
・2014年、A-Sketchより1st Single「起死回生STORY」をリリースしてメジャーデビュー
・2015年、「狂乱 Hey Kids!!」がアニメ「ノラガミ ARAGOTO」のOPテーマに起用され、ブレイク
・2019年、主催イベント「PARASITE DEJAVU」を初開催
・2024年、主催イベント「PARASITE DEJAVU」において事故が発生し、当面の間のライブ活動休止を発表
・2025年、ライブ活動を再開し、精力的に活動中
※参考サイト
・Apple Music
・Spotify
・YouTube Music
・JOYSOUND
1. 狂乱 Hey Kids!!
「狂乱 Hey Kids!!」は、2015年にリリースされたシングルで、THE ORAL CIGARETTESの名前を広く世に知らしめた代表的なナンバーのひとつです。アニメ「ノラガミ ARAGOTO」のオープニングテーマとしても話題を集め、鋭いギターリフと疾走感あふれるビートが印象的な、ライブでも定番の盛り上がり曲となっています。
イントロから畳みかけるように展開されるリズムと、山中拓也のエモーショナルなボーカルが融合し、聴く者を一気に楽曲の世界へと引き込みます。攻撃的なサウンドの中に、どこか切実で哀愁を帯びたメロディが共存しており、THE ORAL CIGARETTES特有のエッジの効いた音楽性が色濃く表れています。ギターとベース、ドラムの一体感ある演奏も圧巻で、ステージ上では観客との熱狂的なコール&レスポンスが生まれる瞬間が何度も訪れます。
2. BLACK MEMORY
「BLACK MEMORY」は、2017年にリリースされたシングルで、映画「亜人」の主題歌として書き下ろされた楽曲です。ダークでスリリングなサウンドと、緊張感に満ちた展開が印象的なナンバーで、THE ORAL CIGARETTESの中でも特に重厚な空気をまとった一曲として高い評価を受けています。
冒頭から鳴り響く鋭利なギターリフと、低音が唸るようなリズムセクションが、張り詰めた世界観を強調し、まるで聴き手を未知の領域へと引きずり込むような迫力を持っています。山中拓也のボーカルは、静と動を巧みに使い分け、切迫感のあるメッセージを力強く叩きつけます。特にサビでは、感情が爆発するようなメロディが響き、ライブではその重厚なサウンドが観客を一気に熱狂へと巻き込む、まさに圧巻の瞬間が訪れます。
3. 起死回生STORY
「起死回生STORY」は、2014年にリリースされたメジャー1stシングルで、THE ORAL CIGARETTESの名を一躍シーンに知らしめた初期の代表作です。デビュー間もない彼らの勢いと覚悟が詰まったこの楽曲は、ストレートなロックサウンドとメッセージ性の強い歌詞が融合した、バンドの原点を感じさせる一曲となっています。
イントロから放たれるタイトなリズムと鋭いギターリフが疾走感を演出し、山中拓也の力強くも感情を帯びたボーカルが楽曲全体を牽引します。勢いだけではなく、緻密に練られたアレンジと楽器隊の絶妙なバランスも聴きどころで、曲が進むごとにどんどん熱を帯びていく構成は、まさにライブ映えするナンバーです。サビでは爆発するようなエネルギーと共に、聴く人の心を真っ直ぐに打つメロディが広がります。
4. カンタンナコト
「カンタンナコト」は、2016年にリリースされたシングルで、THE ORAL CIGARETTESの中でもエモーショナルな要素が際立つナンバーのひとつです。重厚なギターリフと繊細なメロディが交錯し、激しさの中にも切なさを秘めたサウンドが、聴く者の心に強く訴えかけてきます。
歌詞では、「失ってから気づく大切なもの」や「日常の中にあるささやかな幸せ」といったテーマが描かれており、リスナー自身の体験や感情と自然に重なっていきます。タイトルの“カンタンナコト”とは裏腹に、何気ないことがどれほど貴重であるかを、音楽を通して静かに、しかし力強く伝えてくれる一曲です。
5. 5150
「5150」は、THE ORAL CIGARETTESが2016年にリリースしたシングルで、彼らのエネルギッシュでダイナミックなサウンドが際立つ一曲です。アルバムの中でも特に疾走感溢れるトラックで、初めて聴いた瞬間からその圧倒的なエネルギーに引き込まれます。ファン人気が高い楽曲としても有名です。
歌詞には、「誰もが抱える痛みや悩み」といったテーマが描かれており、そんな日常的な感情に共感しつつも、立ち向かう勇気を与えてくれるメッセージが込められています。「5150」というタイトルは、アメリカの警察用語で「精神的に不安定な状態」を意味し、この楽曲ではその状態を表現しながらも、最終的には前進する力強さを感じさせます。
6. 容姿端麗な嘘
「容姿端麗な嘘」は、2018年にリリースされたアルバム「Kisses and Kills」に収録された楽曲で、THE ORAL CIGARETTESが放つ鋭さと毒気をまとったロックチューンのひとつです。キャッチーでありながらも切れ味のあるギターリフと緻密なリズムアレンジが印象的で、彼らの初期衝動が詰まった、まさに隠れた名曲と言えるでしょう。
冒頭から放たれる攻撃的なサウンドと、山中拓也のセクシーかつ情熱的なボーカルが絡み合い、リスナーを一気に楽曲の世界へと引き込みます。楽器隊のタイトな演奏と曲構成の緩急が絶妙で、曲が進むごとに感情のボルテージが上がっていく感覚を味わえます。ライブでも中盤に差し込まれることが多く、観客の熱量をさらに引き上げるキラーチューンとして人気です。
7. 気づけよBaby
「気づけよBaby」は、2016年にリリースされたアルバム「FIXION」に収録された楽曲で、THE ORAL CIGARETTESの持つポップ性とロックのエネルギーがバランス良く融合した楽曲です。シンプルながらも心を突き刺すタイトルと、感情の揺れを繊細にすくい取ったサウンドが印象的で、バンドの新たな一面を見せる作品となっています。
歌詞には、「大切な人の思いに気づけず、すれ違ってしまう切なさ」や「後悔と反省の中でそれでも想いを伝えたい」という等身大の心情が綴られています。タイトルにもなっている“気づけよ”というフレーズは、自分自身にも、誰かにも投げかけられるような強さと切実さを併せ持ち、聴く者の胸に深く響きます。
8. DUNK feat.Masato (coldrain)
「DUNK feat. Masato (coldrain)」は、2024年にリリースされたシングルで、THE ORAL CIGARETTESがさらなる攻撃性と重厚感を追求したナンバーです。coldrainのフロントマン・Masatoをゲストボーカルに迎えることで、ジャンルを超えた激しい化学反応が生まれ、これまで以上にヘヴィでラウドなサウンドに仕上がっています。
イントロから炸裂する鋭いギターリフと鋭角なリズム隊の音が一気に聴く者を飲み込み、山中拓也とMasatoのツインボーカルが激しくぶつかり合うことで、圧倒的な緊張感とエネルギーが生み出されています。それぞれの個性がぶつかるのではなく、互いの良さを引き立て合う形で融合し、曲全体に壮絶な厚みを加えています。サビではスクリームとクリーンボイスが交錯し、まさにライブ映え必至のキラーチューンに仕上がっています。
9. UNDER and OVER
「UNDER and OVER」は、2024年にリリースされたシングルで、THE ORAL CIGARETTESの新たなフェーズを象徴するような、鋭く洗練されたロックチューンです。アグレッシブなビートとスリリングな構成が印象的で、これまでの“激情系”のサウンドをさらに深化させた仕上がりとなっています。
歌詞では、「上辺と本音」「虚像と現実」など、現代社会に潜む二面性や葛藤を真正面から描写。誰もが抱える心の奥の“裏側”をえぐり出すような言葉たちは、聴く人の心にリアルに突き刺さります。それでいて、自己肯定や突破の意志も同時に描かれており、内省と前進の両方を促すメッセージが力強く響きます。
10. DIKIDANDAN
「DIKIDANDAN」は、2025年リリースのアルバム「AlterGeist0000」に収録された楽曲で、THE ORAL CIGARETTESが持つ独特なセンスとユーモア、そして社会風刺的な視点が融合した異色のナンバーです。タイトルからも感じられるようなリズミカルでクセのある響きと、耳に残るフレーズが特徴で、聴いた者を強烈に惹きつけます。
イントロから鳴り響くエッジの効いたギターと遊び心のあるシンセが、独特なグルーヴを作り出し、いつもとは一味違った“踊れるオーラル”を体感できます。山中拓也のボーカルは、時に早口で畳みかけ、時に語りかけるように展開され、言葉のリズムそのものを楽しめるような構成となっています。サビでは一気にキャッチーさが爆発し、ライブでも観客を巻き込む盛り上がりを見せます。
THE ORAL CIGARETTESの編集部おすすめ曲3選
THE ORAL CIGARETTESの人気曲を10個に絞って紹介しました。ここでは、惜しくもTOP10に入らなかった曲の中から、生粋のロックバンドファンが多い編集部がおすすめする楽曲を3曲紹介します。
1. mist…
「mist…」は、2013年にリリースされたミニアルバム「オレンジの抜け殻、私が生きたアイの証」に収録された楽曲で、THE ORAL CIGARETTESが持つ内省的な側面と、繊細な感情表現が際立つミディアムテンポのナンバーです。バンドの激しいロックサウンドとは一線を画し、静かながらも心に深く入り込んでくるような楽曲構成が印象的です。
イントロでは、淡くにじむようなギターの音色とシンプルなビートが霧(mist)の中に迷い込むような幻想的な空気を醸し出し、楽曲全体に漂う孤独感や切なさを見事に表現しています。山中拓也のボーカルは、叫ぶのではなく語りかけるように展開され、かすかな不安や揺れ動く感情を繊細に伝えています。
2. DIP-BAP
「DIP-BAP」は、2016年にリリースされたシングルで、THE ORAL CIGARETTESの音楽的挑戦と進化が強く表れたエレクトロロック・ナンバーです。これまでのロックサウンドに加え、エレクトロやダンスミュージックの要素を大胆に取り入れたこの曲は、バンドの新たな方向性を示す転換点とも言える一曲です。
歌詞では、「現代社会に飲み込まれながらも、自分の信念を貫く」というテーマが込められており、スピードと情報に翻弄される中で、自分自身をどう貫くかを問いかけています。タイトルの「DIP-BAP」という造語のような響きも、曖昧でカオティックな世界を象徴しており、その音の勢いと意味の曖昧さが曲全体の魅力を引き立てています。
3. マナーモード
「マナーモード」は、2016年にリリースされたアルバム「FIXION」に収録された楽曲で、THE ORAL CIGARETTESの中でも特に都会的でスタイリッシュなサウンドが光る一曲です。エレクトロの要素を取り入れたサウンドと、切れ味鋭い歌詞が絶妙に絡み合い、バンドの新境地を感じさせる仕上がりとなっています。
歌詞には、「誰にも気づかれずに心を閉ざす現代人の孤独」や「感情を表に出すことの怖さ」など、スマホ社会や人間関係に対する鋭い視点が込められています。“マナーモード”という日常的な言葉を使いながら、内面の不安や無関心といったテーマに深く切り込んでおり、聴くたびに新たな解釈を誘う楽曲です。
まとめ
THE ORAL CIGARETTESの音楽は、鋭さと繊細さが同居する圧倒的なエネルギーで、ロックシーンに唯一無二の存在感を放っています。重厚なギターサウンドとエレクトロニックな要素が融合したスタイルは、ただ激しいだけでなく、感情の揺れや葛藤までをも巧みに表現しています。聴く者の心に直接語りかけるようなその音は、ライブではさらなる熱狂と一体感を生み出します。
「狂乱 Hey Kids!!」「BLACK MEMORY」「5150」などの代表曲では、社会への違和感や、自分自身と向き合う痛み、そしてそこから立ち上がる強さがダイレクトに描かれています。ストレートで鋭利な歌詞と緻密なサウンドメイクは、聴くたびに新たな発見と感情を呼び起こし、深く共感できる要素に満ちています。それぞれの楽曲には、自分を見失いそうになる瞬間でも“自分であること”を貫く意志が込められています。
THE ORAL CIGARETTESの音楽は、混沌とする時代の中で、自分を信じて突き進むための「道しるべ」となってくれます。激しさの中にも確かな優しさと真実が込められたそのサウンドは、これからも多くのリスナーに勇気と希望を届け続けることでしょう。