歌っていると喉が痛くなることはありませんか? これは、様々な原因によって起こる症状です。
主な原因として、乾燥、飲酒・喫煙、無理な発声、風邪などが挙げられます。 喉の痛みがひどい場合や、長引く場合は、医療機関を受診することをオススメします。
予防対策としては、歌う前にストレッチをしたり、温かい飲み物を飲んだりすることが大切です。 さらに、歌う時には 姿勢を正し、無理なく出せるキーで歌うように心がけましょう。
歌うと喉が痛くなる原因
歌うと喉が痛くなる原因はさまざまです。叫ぶように歌ったり、無理な音域を出そうとしたりすると、声帯に負担がかかり、痛みを引き起こすこともあります。さらに、風邪やウィルス感染症にかかっている場合も、喉の痛みを引き起こすことがあります。
これらの原因が複合的に絡み合うことで、喉に負担がかかり、痛みを引き起こします。
それぞれの原因については、以下で詳しく解説します。
喉が乾燥している
歌う時に喉が痛くなる原因のひとつは、喉の乾燥です。歌っているときは普段よりも多くの息を吸うため、喉が乾燥しやすくなります。喉が乾燥しているときは、以下の対策を行いましょう。
- 水分を補給する: 水分が不足しないように、こまめに水分を補給しましょう。
- 加湿器を使用する: 乾燥した空気は喉の水分を奪ってしまいます。 特に冬は空気が乾燥しているので注意が必要です。
- マスクをする: マスクをすることで、乾燥した空気から喉を守ることができます。
- のど飴を舐める: のど飴を舐めることで、喉の乾燥を防ぐことができます。
- うがいをする: うがいをすることで、喉の汚れや細菌を洗い流すことができます。
これらの対策を行うことで、喉の乾燥を防ぎ、歌っても喉が痛くなるのを防ぐことができます。
飲酒・喫煙している
喉の痛みは、さまざまな原因によって起こりえますが、その一つとして飲酒・喫煙が挙げられます。
飲酒や喫煙は、喉の粘膜を刺激し、炎症を引き起こします。 また、アルコールやニコチンは、喉の乾燥を招き、さらに痛みを悪化させる原因となります。 さらに、飲酒・喫煙は免疫力を低下させるため、感染症にかかりやすくなり、喉の痛みを長引かせる可能性もあります。
飲酒・喫煙による喉の痛みを防ぐためには、以下の対策が有効です。
- 飲酒・喫煙を控える: これが最も効果的な対策です。
- 水分を十分に摂る: 喉の乾燥を防ぐため、水をはじめとした水分を積極的に摂りましょう。
- 温かい飲み物を飲む: ハーブティーや白湯などは、喉を潤し、痛みを和らげる効果が期待できます。
- うがいをする: うがいをすることで、喉の汚れや細菌を洗い流すことができます。
- 病院を受診する: 喉の痛みがひどい場合や、長引く場合は、病院を受診して適切な治療を受けましょう。
歌うことは楽しいものですが、喉を痛めてしまっては楽しむことができません。 喉の痛みを防ぐために、上記のような対策を心がけましょう。
叫ぶように歌っている(息の量が多く、強すぎる)
歌うときに声を張って歌ってしまうと、喉に負担がかかり、痛みを引き起こすことがあります。これは、息の量が多く、強すぎるために、声帯に過度な負荷がかかってしまうことが原因です。
このような歌い方を続けていると、声帯が炎症を起こしたり、ポリープができるなどのトラブルを引き起こす可能性があります。そのため、歌うときは適切な息の量と強さで歌うことが重要です。
適切な息の量とは、息を吸い込んだときに肺が膨らみ、お腹が少し膨らむ程度です。また、息を吐くときは、息をゆっくりとコントロールしながら吐き出すようにしましょう。
強さについては、無理に声を張らず、自然な声で歌うことを心がけましょう。特に高音域では、声を張って歌ってしまうと喉を痛めやすくなります。高音域は息の量を調節して出し、無理に声を張らないようにしましょう。
また、歌う前にしっかりとウォーミングアップをすることも大切です。ウォーミングアップをすることで、声帯を温め、柔軟にすることができます。ウォーミングアップには、ハミングやリップロールなどが効果的です。
これらのことを意識して歌うことで、喉への負担を軽減し、痛みを防ぐことができます。
喉が閉じている
歌うと喉が痛くなる原因の一つに、喉が閉じていることが挙げられます。喉が閉じると声帯への負担が大きくなり、炎症を起こしやすくなります。具体的には、以下のような症状が現れます。
- 声が出にくくなる
- 声がかすれる
- 喉が痛くなる
- 息苦しくなる
喉が閉じているかどうかは、以下の方法で確認できます。
- 鏡を見ながら、あいうえおを発音する。
- 喉を触りながら、あいうえおを発音する。
喉が閉じている場合は、声帯の動きが小さくなります。また、喉を触ると硬くなっているのがわかるでしょう。
喉が閉じている場合は、以下の方法で改善することができます。
- 喉を開くストレッチをする。
- あくびをする。
- 大きく息を吸って、ゆっくりと吐き出す。
- 歌う前に、十分にウォーミングアップをする。
喉が閉じないように意識しながら歌うことで、喉の痛みを防ぐことができます。
無理な音域を出そうとしている
無理な音域を出そうとしていることが、歌うと喉が痛くなる原因の一つです。高い声を出そうと力んでしまったり、自分の声の限界を超えた音域を無理に歌ったりすると、声帯に負担がかかり、痛みや炎症を引き起こす可能性があります。
また、低い声を出そうとして声帯を無理に伸ばしたり、声帯を圧迫したりすることも、喉の痛みにつながります。
無理な音域を出そうとすることで起こる喉の痛みを防ぐためには、以下の点に注意することが大切です。
- 自分の声の限界を知り、無理をしない。
- 高い声や低い声を無理に出そうとせずに、自然に出せる音域で歌う。
- 声帯を鍛えるトレーニングを行う。
- 歌う前に、喉を温める。
- 歌った後は、喉を冷やさないようにする。
無理な音域を出そうとすることは、喉だけでなく、声帯にも大きな負担をかけるため、注意が必要です。喉の痛みを防ぐためには、無理をせず、自分の声の限界を知って歌うことが大切です。
風邪やウィルス
歌声を出すには喉の粘膜が振動する必要がありますが、風邪やウィルスによって粘膜が炎症を起こすと、振動がうまくできなくなり、喉に痛みを感じることがあります。風邪やウィルスは喉の粘膜に直接影響を与えるだけでなく、体全体の抵抗力を低下させるため、喉の痛みを悪化させる要因にもなります。
また、風邪やウィルスは咳やくしゃみなどの症状を引き起こし、これらの動作によって喉に負担がかかり、痛みを悪化させる可能性があります。
もし、風邪やウィルスが原因で喉が痛い場合は、安静にして、水分を十分に摂り、喉を休ませるようにすることが大切です。また、必要に応じて市販の鎮痛剤などを服用しても良いでしょう。
ただし、喉の痛みがひどい場合や、発熱などの他の症状がある場合は、早めに医療機関を受診するようにしてください。
喉の痛みを防ぐ方法

ストレッチ、喫煙や飲酒を控える、温かい飲み物をとる、部屋を加湿する、うがいをする、医療機関を受診するなどの方法を実践することで、喉の痛みを予防し、快適な生活を送ることができます。
ストレッチをする
ストレッチは、声帯をリラックスさせ、血流を良くするため、喉の痛みを防ぐ効果が期待できます。歌う前に行うのが効果的です。
喉のストレッチ方法は以下の通りです。
- 口を大きく開けて「アー」と発音する
- 舌を上下左右に動かす
- 首をゆっくりと回す
- 肩を回す
これらのストレッチを、それぞれ10回程度行いましょう。
注意
- 痛みを感じるほど強くストレッチをしないようにしましょう。
- 喉に違和感がある場合は、無理をせず、ストレッチを中止しましょう。
ストレッチは、喉の痛みを防ぐだけでなく、歌唱力向上にも効果が期待できます。歌う前には必ずストレッチを行い、喉のコンディションを整えましょう。
喫煙や飲酒を控える
喫煙や飲酒は、喉の粘膜を刺激したり、乾燥や腫れを引き起こすことで、喉の痛みを悪化させる可能性があります。禁煙や飲酒量の減少は、喉の痛みを改善するのに役立ちます。
温かい飲み物をとる
温かい飲み物は、喉の乾燥を解消し、潤いを与えてくれます。また、温かい飲み物は、喉の周りの血行を促進し、痛みの緩和に役立ちます。さらに、温かい飲み物を飲むことで、リラックス効果が得られ、喉の緊張がほぐれます。特に、生姜湯などの温かい飲み物は、喉の痛みを緩和する効果が期待できます。また、はちみつを加えると、さらに効果的です。
部屋を加湿する
歌うと喉が痛くなる原因の一つに、喉の乾燥があります。乾燥した空気は喉の粘膜を傷つけ、炎症を起こしやすくなります。そのため、歌う前には部屋の加湿をすることが大切です。
加湿器を使用したり、濡れたタオルを部屋に干したりすることで、空気中の湿度を上げることができます。
部屋の加湿は、喉の痛みを防ぐだけでなく、肌や髪の乾燥を防ぐ効果もあります。特に冬場は乾燥しやすいので、意識的に加湿をするようにしましょう。
うがいをする
喉の痛みを防ぐ方法の一つに、うがいをすることが有効です。うがいをすることで、喉の粘膜を潤して乾燥を防ぐことができます。また、細菌やウイルスなどの病原体を洗い流す効果もあります。
うがいをする際の注意点:
- 熱すぎるお湯や冷たすぎる水は、喉を刺激する恐れがあるので避けましょう。
- うがい薬を使う場合は、用法・用量を守って正しく使用しましょう。
- うがいはあくまでも予防策の一つです。喉の痛みがひどい場合は、医療機関を受診しましょう。
医療機関を受診する
歌った後の喉の痛みを防ぐには、日頃から喉のケアを心がけることが大切です。ストレッチや水分補給、正しい歌い方などを意識して、喉に負担をかけないようにしましょう。それでも喉の痛みがひどくて日常生活に支障をきたす場合は、医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。
喉の痛みを防ぐ歌い方

喉を痛めることなく歌うには、いくつかのポイントがあります。まず、歌うときには姿勢を正し、無駄な力を入れないようにしましょう。次に、声に強弱をつけるようにすると、喉への負担を軽減できます。また、無理なく出せるキーで歌うことも大切です。最後に、ロングブレスなど喉を鍛えるトレーニングを行うことで、喉の耐久力を高めることができます。これらのポイントを意識することで、喉の痛みを防ぎながら気持ちよく歌うことができます。
歌う時には姿勢を正し、無駄な力を入れない
歌うと喉が痛くなるのは、正しい発声方法を理解していないことが大きな原因です。歌っている時に喉に力が入ってしまうと、声帯に負担がかかり、喉の痛みに繋がります。そこで、正しい発声方法を身につけるための解決策をいくつかご紹介します。
歌う時には、背筋を伸ばし、肩の力を抜いて、リラックスした姿勢を心がけましょう。また、お腹に力を入れて、息をしっかりと支えるようにします。喉に力を入れるのではなく、息の流れをスムーズにすることで、力むことなく自然と声量もアップします。
声に強弱をつけるようにする
声に強弱をつけることで、曲にメリハリがつき、より表情豊かにすることができます。
また、強弱をつけることで、声帯への負担を減らすことができ、喉の痛みを防ぐことができます。
声に強弱をつける具体的な方法としては、以下のようなものがあります。
歌詞の意味に合わせて強弱をつける: 悲しい歌詞の時は弱く、明るい歌詞の時は強く歌うなど、歌詞の意味に合わせて強弱をつけると、より感情を込めて歌うことができます。
音程に合わせて強弱をつける: 音程の高い部分は強く、音程の低い部分は弱く歌うなど、音程に合わせて強弱をつけると、よりメロディーが際立ちます。
リズムに合わせて強弱をつける: リズムの強い部分は強く、リズムの弱い部分は弱く歌うなど、リズムに合わせて強弱をつけると、よりグルーヴ感が出ます。
声に強弱をつける練習をする時には、まず、歌詞の意味や音程、リズムをしっかりと理解することが大切です。
そして、実際に歌いながら、強弱をつける練習をしてみてください。
最初は難しく感じるかもしれませんが、練習を重ねることで、自然と声に強弱をつけることができるようになります。
声に強弱をつけることで、より表情豊かに歌うことができ、喉の痛みを防ぐことができます。
無理なく出せるキーで歌う
歌うときに無理なキーで歌ってしまうと、喉への負担が大きくなり、痛みを引き起こす原因になります。自分の声域に合ったキーで歌うことが、喉の痛みを防ぐために重要です。
自分の声域を知るには、音階をゆっくりと上下に歌いながら、どの音域が無理なく出せるのかを確認します。無理なく出せるキーの範囲内で歌うように心がけましょう。
また、曲のキーを下げたり上げたりして、自分に合ったキーに調整することもできます。カラオケなどで歌う場合は、キーコントロール機能を活用すると便利です。
さらに、普段から発声練習を行い、声帯を鍛えることで、無理なく出せるキーの範囲を広げることができます。
- 無理なく出せるキーで歌う
- 発声練習を行う
これらの方法を実践することで、喉への負担を軽減し、痛みを防ぐことができます。
ロングブレスなど喉を鍛えるトレーニングを行う
喉を鍛えることで、息の量を増やすことができ、歌声にハリや安定感が出ます。また、喉への負担を軽減し、喉の痛みを防ぐ効果もあります。
以下は、喉を鍛えるトレーニング方法の例です。
ロングブレス 息をゆっくりと深く吸い込み、吐ききるトレーニングです。横隔膜を意識して、お腹を膨らませるように吸い込みましょう。吐くときは、口をすぼめてゆっくりと吐き出します。
リップトリル 唇を軽く閉じて震わせるトレーニングです。息を吐きながら唇を震わせて、連続した「プープー」という音を出すようにします。最初はゆっくりと行い、徐々にスピードを上げていきましょう。
ハミング 鼻歌を歌うように、鼻から息を吐きながらハミングするトレーニングです。喉を締め付けないように注意しましょう。
母音練習 「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」など、母音を順番に発音するトレーニングです。それぞれの母音をしっかりと伸ばして発音しましょう。
音階練習 ドレミファソラシドの音階を、ゆっくりと滑らかに発音するトレーニングです。最初は低い音から始め、徐々に音域を広げていきましょう。
これらのトレーニングは、毎日10~15分程度行うのが効果的です。無理をせず、自分のペースで継続的に行いましょう。
喉を鍛えることで、歌声の表現力や歌唱力が向上し、喉の痛みを防ぐことができます。ぜひ、これらのトレーニングを実践してみてください。