エレキギターを始めるには、その仕組みや種類、必要な道具を理解することが大切です。音色を作り出すメカニズムや、ストラトキャスター、テレキャスター、レスポールなどのギターの種類を解説します。チューナー、ピック、弦、シールド、アンプなどの必須アイテムについても、選び方や予算を紹介します。
準備が整ったら、正しいチューニング方法やピックの使い方、アンプの操作方法を学びましょう。繋ぎ方や電源を入れる際の注意点、各つまみの役割も解説します。故障の原因となる使用上の注意点も理解することで、長くエレキギターを楽しめます。
エレキギターを始める前に知っておきたいこと
エレキギターを始める前に知っておきたいことはたくさんあります。まず、エレキギターの音色を作り出すメカニズムを理解することが重要です。エレキギターは、弦の振動をピックアップで電気信号に変換し、アンプやエフェクターを通じて音を増幅して出力します。アンプやエフェクターを使用することで、様々な音色を作り出すことができます。
また、エレキギターを弾くための基本的なテクニックも習得する必要があります。ピックの持ち方、弦の押さえ方、コードの弾き方など、様々なテクニックがあります。これらのテクニックを練習することで、上達することができます。エレキギターを始める前に、これらの知識を身につけておくことで、よりスムーズに始めることができます。
エレキギターの音色を作り出すメカニズム
エレキギターは、弦の振動をピックアップによって電気信号に変換し、アンプで増幅することで音を出力します。この音色を作り出すメカニズムは、大きく分けて弦の振動、ピックアップ、アンプの3つの要素から成り立ちます。
弦を弾くことで発生する振動の周波数と強さが音の高さと音量を決めます。ピックアップの種類や位置によって音色が大きく変わり、アンプの種類や設定によって音色や音量を調整することができます。
また、ギター本体の材質や構造、ピックの材質や厚さ、エフェクターなど様々な要素が音色に影響を与えます。自分の好みの音色を作り出すためには、これらの要素を理解し、試行錯誤することが重要です。
アンプやエフェクターで様々な音が出る
アンプとエフェクターを組み合わせることで、多彩な音色を作り出すことができます。好みや演奏スタイルに合わせて、最適な組み合わせを探しましょう。
アンプの種類
- 真空管アンプ : 暖かく歪んだ音色が特徴です。
- トランジスタアンプ : 軽い音色が特徴です。
- デジタルアンプ : 多くのエフェクトを搭載しています。
エフェクターの種類
- 歪み系エフェクター : 音を歪ませるエフェクターです。
- 空間系エフェクター : 音に空間的な広がりを与えるエフェクターです。
- モジュレーション系エフェクター : 音を変化させるエフェクターです。
ロックを演奏する場合は、歪み系エフェクターと真空管アンプを組み合わせると良いでしょう。
ジャズを演奏する場合は、空間系エフェクターとトランジスタアンプを組み合わせると良いでしょう。
エレキギターの種類

エレキギターには、明るい音色と滑らかな弾き心地が特徴のストラトキャスター、力強い音とシンプルな構造が特徴のテレキャスター、温かみのある音と豊かなサスティンが特徴のレスポールなど、様々な種類が存在します。それぞれ異なる特徴を持ち、自分の好みに合ったモデルを選ぶことが大切です。次のセクションでは、各タイプのギターについてより詳しく説明します。
ストラトキャスターの特徴
ストラトキャスターは、フェンダー社が1954年に発売したエレキギターです。シングルコイルピックアップ、トレモロアーム、汎用性の高さが特徴です。
シングルコイルピックアップはクリアで歯切れの良いサウンドを生み出し、様々なジャンルに適しています。トレモロアームは音程を上下させ、表現力豊かな演奏を可能にします。 ストラトキャスターは、ロック、ポップス、ジャズ、ブルースなど、様々なジャンルの音楽で使用されています。著名な愛用者には、エリック・クラプトン、ジミ・ヘンドリックス、デビッド・ギルモアなどがいます。
テレキャスターの特徴
テレキャスターは、レスポールと並んで最も人気のあるエレキギターの一つです。シンプルなデザインと汎用性の高さで知られています。
テレキャスターの主な特徴は次のとおりです。
- シングルコイルピックアップ: テレキャスターは、通常、2つのシングルコイルピックアップを搭載しています。これは、レスポールなどのハムバッカーピックアップを搭載したギターよりも明るい音と明瞭な音を作り出すのに役立ちます。
- ボルトオンネック: テレキャスターのネックは、ボディにボルトで固定されています。これは、ネックが簡単に取り外して交換できることを意味します。
- ブリッジ: テレキャスターは、固定式のブリッジを搭載しています。これは、弦の振動がボディに伝わりやすく、サスティンが長くなるのに役立ちます。
- シンプルなコントロール: テレキャスターは、通常、ボリュームノブ、トーンノブ、ピックアップセレクタースイッチの3つのコントロールのみを搭載しています。これは、シンプルで使いやすい操作性を提供します。
- 耐久性: テレキャスターは、頑丈な構造で知られています。これは、頻繁な使用やツアーに耐えるのに役立ちます。
これらの特徴により、テレキャスターはさまざまなジャンルの音楽に適した汎用性の高いギターとなっています。カントリー、ブルース、ロック、ジャズなど、さまざまなジャンルで使用されています。
レスポールの特徴
レスポールは、ギブソン社によって製造されているソリッドボディのエレキギターです。ソリッドボディとは、ボディ内部が空洞になっていない構造を指します。レスポールは、その特徴的な形状と音色で、多くのギタリストに愛されています。
レスポールのボディは、シングルカットと呼ばれる形状をしています。シングルカットとは、ボディの上部が斜めに切り取られている構造を指します。この特徴的な形状は、レスポールの音色に大きく影響を与えています。
レスポールは、通常2つのハムバッカーピックアップを搭載しています。ハムバッカーピックアップは、2つのコイルが互いに逆巻きに巻かれているピックアップで、ノイズが少なく、パワフルなサウンドが特徴です。
レスポールは、温かく、太いサウンドが特徴です。これは、ソリッドボディ構造とハムバッカーピックアップによるものです。レスポールのサウンドは、ロック、ブルース、ジャズなど様々なジャンルで活躍しています。
近年では、レスポールをベースにした様々なモデルが発売されています。代表的なものとしては、SGやレスポール・カスタムなどがあります。これらのモデルは、レスポールの基本的な特徴を継承しながら、独自のサウンドや機能を備えています。
エレキギターを始めるために必要なもの

エレキギターを始めたいけど、何から揃えればいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか?ここでは、エレキギターを始めるために必要なものを紹介します。
まず、ギター本体とアンプは必須アイテムです。予算に合わせて、自分に合ったものを選びましょう。その他にも、チューナー、ピック、シールドなどが必要です。
必要なものリスト:
- エレキギター
- アンプ
- チューナー
- ピック
- 弦
- シールド
これらのアイテムは、楽器店やネットショップで購入できます。初めて楽器を購入する方は、楽器店に行って店員さんに相談するのがおすすめです。
チューナーの種類と予算
チューナーは、エレキギターの弦の調律を正確に行うために不可欠なアイテムです。初心者には、クリップ式チューナーがおすすめです。クリップ式チューナーは、ヘッドに挟んで使用するタイプで、お手頃な価格で手に入れることができます。また、ペダル式チューナーも人気があります。ペダル式チューナーは、足元で操作できるため、演奏中でも簡単にチューニングできます。ただし、クリップ式チューナーよりも高価になる傾向があります。予算に合わせて適切なチューナーを選びましょう。
ピックの種類と予算
エレキギターを弾く際には、ピックと呼ばれる小さなプラスチック製の道具が使用されます。ピックは弦を弾くために用いられ、その種類や形は演奏のスタイルや音色に大きく影響を与えます。
ピックは大きく分けて、トライアングル型、ティアドロップ型、ジャズ型の 3 種類に分類されます。初心者の方には、トライアングル型やティアドロップ型のピックがおすすめです。これらのピックは比較的扱いやすく、幅広いジャンルの音楽に対応しています。
ピックの価格は、素材やブランドによって異なります。通常、安価なピックは 1 枚数十円から数百円程度で購入できます。より高価なピックは、1 枚数百円から数千円程度となります。
ピックを選ぶ際には、厚さにも注目しましょう。薄いピックは軽快な音色を作り出すことができ、厚いピックは力強い音色を作り出すことができます。自分の演奏スタイルや好みに合わせて、ピックの厚さを選択しましょう。
ピックはエレキギター演奏において重要な役割を果たします。適切なピックを選ぶことで、演奏の快適性や音色を向上させることができます。ピックの種類や特徴、予算について理解し、自分に最適なピックを選択しましょう。
弦の種類と予算
弦の種類は、スチール弦とナイロン弦の2種類があります。スチール弦は、ほとんどのエレキギターで使用されており、明るく張りのある音色が特徴です。ナイロン弦は、クラシックギターなどで使用されることが多く、柔らかくて温かみのある音色が特徴です。
弦の太さによって音色や弾き心地が変わるため、自分の好みに合わせて選ぶ必要があります。一般的には、太い弦ほど音色が力強く、細い弦ほど音色が繊細になります。また、太い弦は弾き心地が硬く、細い弦は弾き心地が柔らかくなります。
弦の価格帯は、1セット数百円から数千円までさまざまです。初心者の方は、まずは安価な弦から試してみることをおすすめします。ある程度弾き慣れてきたら、自分の好みの音色や弾き心地の弦を探してみるといいでしょう。
シールドの種類と予算
シールドは、ギターの音をアンプに伝えるために必要なケーブルです。シールドには様々な種類があり、それぞれに特徴があります。
シールドの選び方としては、まず、シールドの長さを決めることが重要です。シールドの長さは、ギターを弾く場所とアンプの距離によって決まります。一般的には、3メートルから5メートル程度のシールドが使いやすいと言われています。
次に、シールドの太さを決めます。シールドの太さは、音質に影響します。太いシールドは、音質が良くなりますが、値段が高くなります。細いシールドは、値段が安いですが、音質が劣ります。
最後に、シールドのプラグ形状を決めます。シールドのプラグ形状は、ギターとアンプのプラグ形状によって決まります。一般的には、ストレートプラグとL字プラグがあります。
シールドの予算としては、3,000円から10,000円程度が目安です。
アンプの種類と予算
アンプはエレキギターの音を増幅するのに不可欠な機器です。初心者向けの練習用アンプから、プロ仕様のハイエンドモデルまで、様々な種類のものが販売されています。予算と使用目的によって適切なものを選ぶことが大切です。
初心者向けの練習用アンプは、小型で出力も低く、比較的安価です。自宅での練習や、小さなスタジオでの演奏に適しています。代表的なモデルとしては、以下のようなものがあります。
- Fender Frontman 10G: 10W出力の小型アンプ。初心者向けの定番モデルの一つです。
- Yamaha THR5: モデリングアンプを搭載した小型アンプ。様々な音色を作ることができ、ヘッドフォンでの練習も可能です。
- Boss Katana Mini: 7W出力の小型アンプ。様々なエフェクトを搭載しており、練習に最適です。
これらのモデルは、2万円前後から購入することができます。
中級者向けのコンボアンプは、出力が高く、音質も良くなります。自宅での練習だけでなく、ライブ演奏にも使用できます。代表的なモデルとしては、以下のようなものがあります。
- Fender Blues Junior IV: 15W出力のコンボアンプ。ブルースやロックに適したサウンドが特徴です。
- Marshall DSL40C: 40W出力のコンボアンプ。クリーンからハイゲインまで幅広いサウンドに対応します。
- Vox AC15C1: 15W出力のコンボアンプ。ビートルズが使用したことで有名なモデルです。
これらのモデルは、5万円前後から購入することができます。
上級者向けのヘッドアンプは、出力が高く、音質も最高レベルのものです。ライブ演奏やレコーディングで使用されることが多く、価格は数十万円から数百万円に達することもあります。代表的なモデルとしては、以下のようなものがあります。
- Fender Twin Reverb: 85W出力のヘッドアンプ。クリーンサウンドが特徴です。
- Mesa Boogie Mark V: 25W出力のヘッドアンプ。様々な音色を作ることができるハイゲインアンプです。
- Marshall JCM800: 100W出力のヘッドアンプ。ハードロックやメタルに適したサウンドが特徴です。
これらのモデルは、数十万円から数百万円に達することもあります。
アンプの種類と予算は、エレキギターを始める際に重要な要素です。自分のレベルや使用目的に合ったものを選ぶことが大切です。
エレキギターを弾くための準備

エレキギターを始める前に、まず正しいチューニング方法を覚えることが大切です。ギターの弦を正しい音程に合わせないと、きれいな音が出せませんので、必ずチューナーを使ってチューニングしましょう。
次に、ピックの持ち方と使い方を練習しましょう。ピックはギターの弦を弾くために使う道具で、持ち方や角度によって音色が変わります。最初はうまく弾けなくても、練習を繰り返すことで慣れていきます。
正しいチューニングの方法
エレキギターを演奏する上で、正しいチューニングは必須です。狂った音程は、どんなに素晴らしい演奏でも台無しにしてしまいます。ここでは、ギター初心者が覚えておくべき、正しいチューニングの方法を紹介します。
ギターのチューニングには、6弦から1弦まで順番に合わせます。各弦の開放弦の音をチューナーで確認し、音程が合っていない場合はペグを回して調整します。ペグを回す際は、ゆっくりと少しずつ回しましょう。弦を強く張りすぎると切れてしまう恐れがあります。
チューニングをする際には、以下の点に注意しましょう。
- 静かな場所で行う
- 弦を張りすぎない
- ペグをゆっくり回す
- 定期的にチューニングを確認する
これらのポイントを意識することで、より正確にチューニングを行うことができます。
ピックの使い方をマスターしよう
まず、ピックの持ち方について説明します。ピックは人差し指と親指で挟み、先端が弦に対して垂直になるように持ちます。人差し指と親指の間に隙間を作り、ピックが自由に動くようにしましょう。
次に、ピックの動かし方について説明します。ピックは、弦に対して上下に動かして弾きます。上下のストロークを均等に、かつリズムよく行うようにしましょう。最初はゆっくりと練習し、徐々にスピードを上げていきます。
ピックの厚さによって音色が変わります。薄いピックは明るくシャープな音色が、厚いピックは重厚で力強い音色が特徴です。自分の好みの音色に合わせてピックの厚さを選ぶようにしましょう。
アンプの使い方
アンプはエレキギターを鳴らすために必要な機器です。エレキギターからの電気信号を増幅してスピーカーから音を出します。アンプの使い方をマスターすれば、エレキギターをより良い音で鳴らすことができます。
繋ぎ方と電源をつけるときの注意点
この章では、エレキギターをアンプに繋ぎ、電源を入れる際の注意点について解説します。
<繋ぎ方>
- ギターの出力ジャックとアンプの入力ジャックを、シールドケーブルで接続します。
- アンプの電源コードをコンセントに接続します。
<電源をつける際の注意点>
- 最初にギターとアンプのボリュームを下げてから電源を入れます。
- エフェクターを使用する場合は、アンプとギターの電源を入れた後に、エフェクターの電源を最後にONにします。
- アンプから異音が発生した場合は、すぐに電源を切り、楽器店などの専門家に相談してください。
アンプは繊細な機器であるため、正しい使い方を心がけましょう。
各つまみの解説
アンプの各つまみは、ギターの音色を調整するために使用されます。主なつまみは以下のとおりです。
- Gain: 歪み量を調整します。クリーンな音から激しい歪みまで、幅広い音色を作り出すことができます。
- Volume: 音量を調整します。
- EQ: 音域(高音、中音、低音)を調整します。高音を上げると音に明るさが加わり、低音を上げると音に力強さが加わります。
- Presence: 高域を強調して音に輝きを与えます。
- Reverb: 残響音を加えて音に広がりを持たせます。
音色調整の際には、最初にGainとVolumeを調整し、その後EQ、Presence、Reverbを調整すると良いでしょう。
また、アンプによっては他のつまみがある場合もあります。取扱説明書を参照して、各つまみの役割を理解しましょう。
故障の原因になること
アンプの故障は、エレキギター初心者にとってトラブルの原因となり得ます。アンプの故障を防ぐために、以下の点に注意しましょう。
- 電源の取り扱い:
- 電源を入れる前に、ボリュームつまみを最小にしておく。
- 電源を入れた後、徐々にボリュームを上げていく。
- 電源を切る前に、ボリュームつまみを最小にしておく。
- 音量の調整:
- アンプの最大音量を超えないように注意する。
- 長時間、大きな音量で演奏すると、アンプに負担がかかる。
- 接続の確認:
- ギターケーブルやシールドがしっかりと接続されていることを確認する。
- 接続不良は、ノイズや音質の劣化の原因となる。
- 埃や湿気対策:
- アンプは埃や湿気に弱い。
- 定期的に埃を掃除し、湿気の多い場所での使用を避ける。
- 過負荷:
- アンプの許容入力レベルを超えないように注意する。
- 過負荷は、音質の劣化やアンプの故障の原因となる。
- 衝撃や振動:
- アンプに衝撃や振動を与えないように注意する。
- 衝撃や振動は、アンプの故障の原因となる。
上記のような点に注意することで、アンプの故障を防ぐことができます。 アンプの故障は、様々な原因によって発生する可能性があります。 もし、アンプが故障した場合には、専門の修理業者に相談することをお勧めします。